気血水について
- 土方 康世
- 2024年3月21日
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更新日:2024年6月22日
東洋医学独特の考え方に気血水があります。臓器単位で細分化されている現代医学に於いて、東洋医学では身体全体にくまなく流れ、代謝活動を支えている物質的背景を気血水で表現しています。中医学ではもともと気血の2元論でしたが、江戸時代の吉益南涯がこれに水を加えて気血水学説を立てました。日本の風土は湿気が多く、日本人は脾胃(消化吸収)の力が弱く、脾胃が弱い吸収した水液を上輸する力がよわく、身体がだるく重く、めまいや動悸をおこしやすいという水滞の症候を示しやすいことから、身体の血管の外を流れる水の存在を身近に感じていたからかもしれません。ちなみに現代中医学では気血水をさらに気血津液精に分類しています。気は目にみえないものですが生命エネルギーとして物質的側面を持ち、気血同源というように、流体である血や水に移行する性質があると言われています。また物質としての血や水は気の推動のエネルギーがなければ、流れていかず、気血水は相互に移行したり、依存しあう関係と捉えられます。本編では気血水とはいったい何なのかを、現代医学的解釈も含めて詳しく論じています。
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