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東洋医学備忘録

今全てを紐解くのは難しくても、忘れないでいることによって、いつか全てが繋がり、奥深さが見えてくることもあります。この備忘録が東洋医学を愛する誰かのそんな瞬間のためにほんの少しでも役に立てたらそれは、この上ない幸せです。​​

色あせた紙やすり

はじめに

東洋医学に出会うとき、用語や概念が難解だからわかりにくいと、理解すること自体を諦めたくなる瞬間、それでも諦めず、理解しようと思うその探究心は、古代の賢人達と何ら変わりなく、変わっていく世界観の積み重ねによって世の中や人々を違った眼で眺める、歴史の1ページをめくることだと思います。自分が探求した結果、古代の賢人たちの言葉を理解した瞬間、それを後世の人たちに伝えることは、海に打ち寄せる波のように、ささやかなエネルギーでありながら、いつかは誰かの役に立つかもしれない大事な連鎖です。
誰にも理解されなくても、孤独であっても、会得したことを書に記そうとした古代の賢人たちの勇気と真実への愛によって、東洋医学の歴史は積み重なってきました。
難解だった用語が、わからなかった脈が、理解できなかった腹診が、いつの日か、自分の感覚や脳の中で溶かされ、自分のものになった時、外の世界にあると眺めていた陰陽のバランスはいつの間にか自分の身体の中にも最初からあったことに気が付くのです。
妄想や、概念的な理解ではなく、ただ身体の中にある感覚として。
自然界におけるたくさんの事象や人体の生理現象と何ら矛盾しない真実として。

基礎理論

陰陽虚実 八綱弁証 方証相対 弁証論治

机上の空論に終わらない本当の理屈は

一体どこからやってくるのか。

定義した瞬間から崩れていく真実を抱きとめるために。

四診

みる きく さわる 望聞問切

自分の感覚と主観は診断を深めていく武器。

そこに客観性が加わった時、

武器は人を癒す道具に変わります。

臨床

臨床を重ねる日々

毎日同じことの繰り返しに思えて

一度として同じ患者さん、同じ状態はありえない。

その瞬間の記録を出来うる限り残します。

色あせた紙やすり
随想

自然の一瞬を捉えようとする情熱、

物事の真実の側面を切る勇気。

徒然に、書きとめたいと思います。

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